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屋根おさめ

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屋根おさめ

屋根おさめの手順■

  • 建前時に2階部分の梁等が納まれば、その次は屋根部分の骨組を組んで行きます。
    建前はこの屋根納めが一応の区切りとなります。
  • まずは「母屋材」をクレーンで上げて、大体の位置に配ります。そして、その次に「束」を上げます。
    束を先に取り付けると、母屋が配りにくくなるからです。
  • 束は短い方から配ります(必然的に端の方から配ることになる)。母屋を先に配ることと同じように、短い方から配ったほうが邪魔にならないからです。
  • ちなみに、建前等に限らず、物を配る時は奥から、集める時は手前からが基本ですね。
    例えば、足場材などは組み立て・解体の両方の作業がありますが、組む時に資材を配るときはなるべく奥から配り、解体時に資材を集める時は手前から集めるのが、邪魔にならず歩きやすくて効率的です。
    (あくまでも「基本的には」です。組み方や積み込みの加減等、状況により臨機応変に対応します。)
  • 束を建てたら母屋を組んで行き、カスガイ・クモ筋交い等を寝起きを見ながら取り付けます。
  • その後、垂木・破風・鼻隠し・野地板・ルーフィング等をつけて一応屋根の納まりは完了となります。
    (重厚な和風の屋根はもっとやることが多くなり、手間がかかります。)


  • 最近の一般住宅の屋根の、野地板と呼ばれる下地材のほとんどは構造用合板です。
    これはできることならば千鳥で張るのが望ましいです。
    垂木の場所を正確に墨出しをして釘を打って行きます。
  • ちなみに、垂木ですが、最近ハウスメーカーなどで成の高い垂木を横打ちでくぎを打って(つまり、斜め打ち)留めているものを見掛けますが、あのやり方はちょっと疑問です。
    斜め打ちは、場所によっては適していたり、やや強くなる場合もあるとは思いますが、垂木の場合は適しているとは思いません。
  • 機械のように正確な場所と角度で打てるのならまだしも、そのようなことはまず無理ですし、たとえそれが出来ても木の目に沿ってあらぬ方向に釘が曲がりながら動いたり、あるいは木が割れたりするからです。
  • 実際にそのような斜め打ちで留めた垂木は、少しぐらつくものもあり弱いです。さらに成があるもの(高いもの)は左右に振れやすくよけいに弱くなります。
  • 木は生き物で、釘は人間が打つものです。年輪の癖のある「アテ」の部分や節の部分などに打つと、びっくりするくらいの角度で釘が曲がりながら表に出てくるときもあります。
    当然その場合は端が割れるか、割れる寸前となります。
  • このようなことは、机上の理論では通用しません。上側は左右に振れ易すく、垂直方向に固定する釘がないと理論的にも、より左右に振れ易いといえます。
    左右に斜め打ちするという事は、一箇所に付き2本の釘になり釘の本数が増えていますが、強さは感じません。
  • 成が高い垂木は鉛直方向の撓み(たわみ)に強い利点がありますが、そのような工法を用いているメーカーや工務店の住宅は、ほとんどがカラーベスト等の軽い屋根の材料を使っています。メリットはさほど感じません。
  • ただ、別にその工法が構造的に問題となるようなレベルだと言っているのではありません。野地板等で持ち合いもするので問題はありません。
    もしそのような工法を取り入れている会社の営業マン等が従来のやり方に比べ、さも良い工法だと営業トークとして使っていた場合のことを考え、「そんなことはない」と言っておきたいのです。
  • また、垂木の成がかなりある垂木を採用している場合は、成がありすぎるため、横打ち(斜め打ち)にするしかない場合もあります。
  • 会社によっては、垂木の間を軒の面戸板を付けるような感じで、「転び止め」を取り付けている所もあります。

  • なお、成のかなり高い垂木を採用している工務店の中には、母屋を1間飛ばしとしている所もあります。
  • 成が高くて撓みが多少丈夫な分を見こしての工法なのでしょうが、1間も飛ばしていると、やはり心許ないです。
    母屋から母屋の間の部分の垂木の左右の振れもやはりかなり感じます。
  • そのような工法を採用している会社はけっこうあり、多分大きな問題はないのでしょうが、個人的には嫌な工法ですし、私ならしません。


  • 垂木のつなぎ目は、できることならば「いもつなぎ」にせず、乱子か横にオーバーハングして沿え打ちにしたほうがよいでしょう。
  • ハウスメーカーや地元の大手工務店などの多くは、申し合わせたようになぜか斜め継ぎ(そぎ継ぎ)で、しかも同じ場所での継ぎ(いもつなぎ)をしています。
    化粧の部分ではないのですから意味がないというか(ケラバ等は別です。ここは一本につなげないといけないので。)、その継手はけっこう段差も出やすいですし全体の長さも合ってこない。
  • たまに「にげ(遊び)」の部分を考慮せず棟の部分までピタリと「机上の数値で」製材してきているのがありますが、ピタリぎりぎりの寸法では押し合いしたり長さがあわないので結局現場あわせで鋸で切らなければならなくなる。
    せっかくプレカットしてきた意味がなくなりますし、そえ打ちよりも当然弱い。「そぎ」の部分はドリルで下穴をあけなければ当然割れやすい。
    まあ、そえ打ちにしないのは、野地板合板の割り振り(計算)やそれに伴うプレカットもしやすいでしょうし、多少のコストダウンにもつながるんでしょうが…
  • なお、母屋2箇所以上オーバーハングさせていれば、カットも大方面倒にはなりません。その分、そのもう一方の垂木の長さは長くはなってしまいます。
    (つまり若干のコストアップにつながりますが、強くなりますし現場合わせの融通がききます。)


  • ルーフィングは上下の重ね代は100mm以上取り(印刷されています)、横の重ね代は200mm以上取ります。
    横の重ね代に関しては、通常の施工では、200mm以上といわず、それより大分多く余分に重ねている場合がほとんどです。
    下屋などで、外壁の立ち上がりの部分は、ルーフィングを250㎜以上立ち上げます。
  • 板金でけらば包みとする場合は、ルーフィングをけらばの側面まで廻し込んで留めます。
  • また、棟違いの部分やその他複雑な造形の部分、及び隅部・谷部などは雨水が浸入し易いので、重ね代を多く取ったり、増し張りをしたりして気を使わなければなりません。
    部分的に防水テープでしっかり留めなければならないところも出てきます。
  • 下屋の部分の板金の水切りの立ち上がりも十分に取ります。流れ方向の壁との取り合い部分には、雨押さえ板金のみならず、取り合い部分に予め捨て板金を施工します。
  • 谷部の板金は基本的に「通し葺き」です。当然の事ながら、雨仕舞いは十分に考慮・注意しなければなりません。
  • 設計の段階で、意匠に凝り過ぎた(意匠ももちろんお施主さんにとって重要なことですが)、谷部分が多い複雑な形状にできるだけしないような考慮と話し合いが必要だと思います。

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