ウォーターハンマー現象
■ウォーターハンマー現象
■水まわりで起こるウォーターハンマー現象
- これは水撃作用と呼ばれるもので、閉止する前の水の流速が速いほど、また閉止する時間が短いほど、高い圧力が発生します。水流の急激な変化、それに伴う配管内での圧力変化が現象の発生理由です。
- ウォーターハンマー現象だとした場合、いくつか原因がありますが、急閉止を伴う器具などでも起きます。
電磁弁を内蔵した全自動洗濯機などで起きますが、それほど大きな音(他の階層にものすごく伝わるほど)ではない場合も多い。
その物によっては大きな音がするものもあると思いますので一概には言えないのですが…
- キッチン・洗面等の水栓を急激に閉めた時などにかなりの「ドン!」といった音がする場合もあります(急閉止行為)。酷い場合はかなり相当の音です。
その場合の対策としては、小型の水撃防止装置の設置などがありますが、できる限り評判のいい高性能なものを設置した方がいいでしょう。
金額的には、施工代金を含めてもそれほど高額な費用とはならないものです。
- 但し、それが原因だとしてもその装置の設置を行うことによって完全に解消されるとは限りません。
解消される場合もあるでしょうし、大分あるいは多少改善されたがまだ気になるレベルくらいにしか解消されないこともあります。
- 私が経験したマンショントラブル(私は原因等を調べるために呼ばれた立場)では、水撃防止装置の設置では完全には解消できませんでした。
(なお、そのマンショントラブルは、ウォーターハンマー現象に関してはトラブルの中の僅かなひとつでしかなかったですし、他の事よりは重要度は低かったので、水撃防止装置の設置(あるていどの改善)で納得してもらいました。)
- また、あまり有用な対策ではないですが、音が発生している部屋の住民の方に、できるだけゆっくり水栓レバーを閉めるよう促す(お願いする)ことも必要かと思いますが、近年使われている水栓レバーは、逆に素早さを求めたものでもありますので(ワンレバー)、対策自体が個人の「裁量」に委ねるものでもありますし、なかなかこの要求の履行は難しいかなと思います。
- 高さのある中高層建築物は、水の供給が高圧になるため減圧弁を設けている場合があります。
この減圧弁が劣化で故障した場合も水撃作用が起きる場合があります。
- 一定以上の流量・流速が起こることが、ウォーターハンマー現象の原因のひとつです。
給水圧力が高くなると現象が発生しやすくなります。圧が高くなれば、当然流量・流速も高くなりますから。
- その他、配管の太さ・長さ・形状、及び、劣化等に伴う配管の固定不良等も原因としてあげられます。
- 逆止弁が原因となる場合もあるようです。
高架水槽や圧力タンクに水を圧送していてポンプが停止した時、徐々に逆流が起き、それにより急激に弁が閉鎖されるために起きます。
水流が停止し逆流がおきる前に弁を閉じるよう、他の方式の逆止弁に交換する等の対策があります。
- いずれにしても、上記等の様々な事柄が原因・発端となり、水流、圧力等の変化が起こることによって発生する現象です。
もちろんこのウォーターハンマー現象は、戸建て住宅、あるいは低層のマンション等でも起こる問題です。
- 原因の究明とその対策は当然必要ですが、ウォーターハンマー現象の解消は厄介な場合も多いと思います。